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ごはんクリエイト全体研修|2020年9月7日


QSC
麻衣
はい、ということで次です。QSC。

QSCは飲食店の大きな三つの軸になること。これも面接時にみなさんにはお話をしているんですけど、あらためまして。
QはQuality、料理の品質のことです。料理そのものの価値。あとは提供における基本的な配慮がされているかも重要なことです。
S、Service、接客。入店してから退店されるまでのすべてですね。入店案内、オーダー、料理の提供、お見送りまでの一連の流れです。予約の電話対応とか、入店時などは重要なポイントになります。
C、Cleanliness、清潔さ。店内や皿、グラスは清潔か? 衛生管理はできているか? お客様目線でチェックしていくことは大切です。
これは一般的なことですね。
ごはんクリエイトのQSC
麻衣
それで、私たちが特に考えるQSCというのがありまして。

3つのどれも大事なんだけど、わたしたちはCleanliness(クレンリネス)をいちばん大事にしています。いちばん大切なことは清潔であること。まずは綺麗でなければ選ばれません。どんなに美味しいものを食べても、トイレが汚かったらげんなりしてしまいますよね。
2番が接客、サービスです。なぜならば、味覚はハートのすぐそばにあるからです。いい接客をするためには、スタッフみんなの心が安定していて、お客様と目を合わせて「いらっしゃいませ」と心をこめて言えるか。なぜ目を合わせるのか? それは面と向かっているのに目を見ないでコミュニケーションは成立しないからです。
心を整えて出勤しよう
麻衣
目を見るとすべてわかるんです。その人が疲れているのか、ウキウキしているのか、緊張しているのか。
そうして相手にとっての素敵な挨拶ができます。
だからみなさんには「心を整えて出勤するんだよ」っていうのをよく言ってると思います。これも仕事のうちです。
心の安定、モチベーション。怒ってたり、悲しかったり、落ち込んでたり、そんなときには自分のことしか見えなくなっちゃうときがあります。
純ちゃんが一生懸命に作った料理をボーン!ってお客さんの前に置いて提供しちゃったりとか。
せっかく人を喜ばせるための仕事なのに悲しませてしまってたら残念ですよね。
「でもこうなったのは、あいつのせいなんだ。あいつのせいで腹が立ってんだよ!」。
誰かのせい。それはちょっと違いますよね。自分のことは自分でしか変えられないんですよね。セルフコントロールしないといけません。
ただねえ、人生いろいろありますから、本当に辛いとき、悲しいとき、どうしても辛かったら言ってください。それはみんなで助け合いますので。

気持ちよく動こう
麻衣
特に「ごくりっ」はそうなんだけど、お客様がお店を出入りするたびに、扉を気にしてスタッフのほうで閉めますよね。少しの扉の隙間でも、暑い空気や寒い空気が入ってしまうとお客様に不快な思いをさせてしまうので。
ときどき「お客さんは何できちんと扉を閉めないんだー」ってイライラする店員さんを見かけるときもあるんですけど、「お客さんは扉を閉めないままなんだ」ってあらかじめ認識しておいたほうがいいんです。閉めてくれたらラッキーだなって。
「ありがとうございます」っていう言葉が定着するかどうかは、こういう心の持ちようなんです。
扉を閉める姿勢も同じです。
お客様と対面している時だけが接客ではありません。歩いている時やドリンクを作っているときも気の抜けた顔をしていると、お客様に見られてしまいます。
ガチャガチャガチャと雑にやっていると、「ちょっとうるさいなあ」「雑なんだなあ」って見られてしまいます。
すべてが接客であるということを意識して、気持ちよく動くこと。

わたしたちが名札をつけない理由
麻衣
挨拶の話になるんですけど、うちの店ってみんな名札をつけてないんですよ。あれにはちょっと理由があるんです。
例えば相手の名前を訊く時、内山さんってどうします?
「どちらに住まれてますか?」って相手に訊くとき、まず自分のことを名乗って挨拶してから、訊きますよね。
「わたし、麻衣と申します」って言ってから、「どちらから来られたんですか?」って。
そういうのをできるようにっていうことで、名札は基本的にはつけてないんです。
だからまずは自己紹介をしっかりしましょう。
そして3番目に、料理の品質です。つまり1番と2番、清潔さと接客があってこその料理の品質で、ここでようやく食べてもらえるんです。ここではじめて美味しいと感じてもらえるんです。
みなさん心を整えて、いろんなことに気づける人になりましょう。
お客様の一つ一つの動作を感じ取れるスタッフになってほしいと思っています。
すぐに気づくスタッフと、なかなか気づいてくれないスタッフ
麻衣
そして、心を拾う。
ええっと、前ですね、友人の結婚式がありまして。わたし、ホテルで「エレベーター、どこかな?」って目で探してたんですよ。そしたら25mくらい離れてたと思うんですけど、ホテルのスタッフさんが笑顔で近づいてきて案内してくれたんです。素晴らしいスタッフさんだなって感じました。
逆にこちらが何か頼みたいと思って目を合わせようとしているのに、なかなか拾ってくれない店のスタッフさんもいます。「すいませーん」って声をかけても気がつきません。今度は手を振って、「すいませーん」って声をかけてみるのですが、近い距離なのになかなか気づいてくれない。最後にはこちらが近づいていって、トントンって。「すいません、たのんでもいいですか?」って。そんなこともたまにあります。こういうこと、経験したことありますよね?
周りを見ると、ほかのお客さんもスタッフと目を合わせようとキョロキョロしているけど、なかなかスタッフさんは気づかない。決してお店のキャパシティに対して人が足りてないわけではないんです。そういうのを見ると、相当なチャンスロスをしている店だなあって思います。

お客様が体を動かしてからでは遅い
麻衣
人が何かをしてほしい、何かをしたい。そういうお客様の欲求が生まれるとき、お客様の意識は移動していきます。
欲求が生まれると、無意識から意識に変わります。そして目や手が動き、声を出し、移動するっていう流れになります。
例えば「ビールを頼みたいなあ」ってなったときに「生ビールを頼もうかなあ」と、無意識から意識になる。そうすると、店員さんを呼ぼうと思って目が動く。で、店員さんを呼ぶために手が動く。そして「すいませーん」って声を出す。それでも気づいてもらえなければ、最後に呼ぶために移動をしますよね。
ほかにも「トイレに行きたいなあ」って、無意識から意識に変わります。そうすると「トイレどこかなあ」って目が動く。で、立ち上がってトイレを探すっていう動作の順番があると思うんだけれども、お客様が体を動かしてからでは遅いんです。
自動ドアやトイレの自動洗浄でセンサーが人の動きを捉えるように、すでに「体の動きを察知してから動くサービス」はロボットに取って代わられつつある。サービスをする人は、お客様が体を動かす前に心を拾う、心を察知する必要がある。
そこを心がけ、今から磨きをかけていくことで、人間にしかできない仕事をしていってほしいなあと思っています。
ということで、次は食材の話にいきたいと思うんですけど、そこはちょっとマスターからお願いできますか?
利一
食材? はい。

食材のアンカー
利一
そしたら食材の話でいうと、うちの会社ってどういうものを提供しているのか?
ここまでの麻衣の話、心の話で続いているんだけど、料理人サイドとして僕たちがいちばん大事にしなきゃいけないのは、「食材のアンカーである」っていう自覚を持つこと。食材のアンカーが何かって言ったら、食のリレーが始まっているっていうことです。
野菜でもお肉でもお魚でも、それを作っている人、獲っている人、生産者さんがいる。この方たちが一生懸命つくった食材を、僕たちが適切に処理して正しく美味しい料理を作る。そしてスタッフのみんなが綺麗にサーブしてくれることによって、お客さんに「美味しい」って思ってもらえる。
美味しければ、「その食材ってどんな人が作ってるんだろう?」、そういう食材への関心が高まったりする。こういう循環を僕たちは作っていきたいなあって思っています。
なので、まずそのためには知ることが大事。
どんな人が作ってて、どんな思いでこの食材が提供されているのか。で、さらに、僕たち料理人がどういう思いで作っているのかっていうのを、みんなも知るべき。
みんなっていうのは、料理を出すみんなです。
今日はずっとサービスマンの話になってるわけだけど、サービスマンはここを知らないと、お皿に盛り付けられたものをただ置いているだけっていう状態になってしまうよね。
ただ置いているだけじゃダメだよっていうことです。

お客さんは単に食べにきているわけではない
利一
お客さんは単に食べにきているわけではない。「ブッフルージュ」や「ごくりっ」に来ているのはどういうお客様なのかっていうと、そういう食材の思いや料理人の思いを聞きたい人たちが来てる。それを聞いてさらに美味しいって感じてくれる人たちが来てる。
そうなると「本質的な食材のアンカーは誰か?」って言ったら、もしかしたらシオンやカノン、こういう前線に出ているアルバイトさんたちになってくるのかもしれない。なので、アルバイトさんたちにもこういった研修を受けてもらいたいっていうのが今回の狙いです。
生産者さんの思い
利一
どんな仕事にも人の思いっていうのがあるのね。その思いを受け継いでお客様に提供していく。ここを理解した上で、何を学んで何を提供するべきかっていうのを考えてほしいなあと。
ちなみにだけど、今日は生産者さんも来てるので、ちょっとお話していただいてもいいですか?
市川さんと、メグちゃんでいいかな? 「今、どんな思いで豚さんを育てているのか?」みたいなお話を。

メグちゃん
うんとー、家族で、いまそこにカイムが入ってくれたんだけど、4人でマンパワーの中1500頭飼育してますね。
でもそれってなかなか外には伝わらないんですけど、365日、毎日その1500頭と向き合うって本当に言葉にできないくらい大変。
だから無碍に使われるとすごく虚しい。
今じゃあ例えば東京の蒲田っていうところでは、とんかつの聖地で、行列のできるお店ではほとんど林SPF豚をみんな使ってる。「みんな使えば? 美味いから」って。それって「それでいいのかな?」って、すごい思うところで。
「賢治さん(※ メグちゃんの旦那さん)が育てた豚だから使いたいんだ」とか、そういうところがすごく嬉しいというか、そのほうがすごくやりがいがある。顔が見える生産者の食材を扱ってくれるごはんクリエイトみたいに。そういうお店を増やしていきたい。
そうすることでこちらももっと良い豚、おいしい豚を届けようって頑張れる。私たちはそういう関係性を大事にしています。
麻衣
はい、ありがとうございます。
市川さん、お願いします。

市川さん
あのー、僕の仕事は非常に単純。液体を燻製するっていう仕事なんですけど。
僕は煙の旨さに気づいたんです。つまり、煙の旨さによって食材がより生かされるっていうことを僕は実感しているんですよ。
燻製と出会ったとことでその食材の香りも相乗効果で上がっていく。でも、そういうことは「ただ燻製という仕事をしてる」だけだとみんなには伝わらない。それで、液体を燻製した調味料を料理人のオモチャにしてもらえないかと。
料理人がそれを使って、すごく楽しく料理してくれる姿がある。だから、そのために燻製のクオリティをあげる努力を僕もずっとしてる。
でも本当の目的は、お客さんが料理の新しい世界を楽しんでもらえるようにすることで、そのために調味料を開発していくのが僕の仕事だと思っています。
だからこの仕事は終わらないです、そんな感じです。
麻衣
市川さん、ありがとうございます。

お客様が「また来るよ」って言ってくれる環境をつくろう
麻衣
ということで、最後にあらためまして、今日はわたしたちごはんクリエイトの思いを話しました。わたしたちはこうした思いをとても大切にしています。
会社は何かを成し遂げるための一つのチームです。だからその何かを共有しないといけない。
仕事で疲れたお客様が、疲れているけど家に帰らずにお店に来ました。そのお客様は何を求めてうちに来たんでしょうか? 美味しい一杯を提供できますか? 美味しい料理で満たしてもらえるかな? そのお客様は幸せな気持ちで帰れるかな?
一昨日の日中に、結婚前の両家の顔合わせがうちの店でありました。このコロナの状況の中でこのお店に来てくれる。それも人生ですごく大事なシチュエーションですよね。その場所にうちを選んでいただいたんですよね。
なんで選ばれたのでしょう? 料理でしょうか? サービスでしょうか?
ぜんぶだと思いますよ。そういう人生に関わる仕事をしました。
チームを作るのには、携わっている全員が同じ方向を向いていないと結果が出ません。その同じ方向が変な方向を向いていても結果は出ません。美味しい料理を作れるということとお客様を満足させることはイコールではないというお話をしました。
今日来ていただいたお客様が「美味しかったー、また来るよ」って言ってくれることと、その環境をつくること。お出迎え、お見送りが笑顔でできること。
これが大事なことであるということを、みんなは下の子たちに伝えられますかね?

中身を知り、考える力を作ろう。
麻衣
それが大事なことだとチームみんなが理解していること。
さっきシズちゃんが「下の子たちに繋げていくっていうことを勉強しながら頑張ってます」っていう話をしてくれたじゃないですか。でも、伝える、教育、これってなかなか難しいですよね。
外側の作業だけ教えていても意味がない。外側だけ教えても、人ってなかなか育たないんですよ。
「なぜそれをしなければいけないのか?」。そういう中身を教えて、基礎を作る。つまり考える力を作る。
そしてとても重要なことは「教える側の人間が中身を知っているか?」っていうことなんです。みんなが中身をきちんと理解しているか?
会社休みに、そのことをうちのホームページで読んでみてください。どんな会社で、何を考え、何を目指していて、何を創造しているのか? 会社や創業者の思い、考え方を理解しているのか?
教育っていうのは伝言ゲームみたいなものなんです。あなたが知らないなら、社長や上司、先輩に時間をつくってもらってまずは情報を共有しましょう。
これでわたしの方はおしまいなんですけど、最後、マスターから「働く」っていうことについての話をお願いします(笑)。

「働く」とは?
利一
そしたらね、「働く」ってなんだと思いますかっていうところなんだけど。
じゃあ、ちょっと質問して、康乃さん、どう? 働くってなんだろうね?
康乃
働くのは、生きていくために必要なことです。
利一
生きるための。はい。
康乃
あとは、自分でやりがいをもってやること。

利一
ありがとうございます。
ではウッチー。
内山
生きていくために、誰かのためになるようなことをしている。
増田
僕も一緒なんですけど、必要とされるようにすること。ですかね。
純ちゃん
僕は、限界を広げることかなと思います。
美有
わたし自身の話をしてもいいですか?。
利一
いいですよ。
美有
わたしは料理をすることが好きでここに入ったので、まずは知識を深めて、何か自分の人生を豊かにしていくものにできたらと思って働いているんですけど。
もちろんお金のこと、稼ぐため、暮らすためにも働いていますけど、自分の生活だけではなくて周りの人の生活を豊かにするためにも、よりよく働きたいなと思っています。
利一
ありがとうございます。

お金=信用
利一
みんな、働くって何かなっていうと、やっぱりその人生だよね。
基本的にはいちばん前に来ているのは生きるためなんだよね。生きることが保証されたとき、次に自己の欲求を満たしていく。
まあ、みんなは餓死するほどのところにはいないよね。
だからその働くっていうことから、生きるっていうことがある程度担保されたときに、夢だったり、「こういうふうに人に作用するんだ」っていう思いも出てくると思うんだ。
で、働くっていうのは、イコールお金のためだったりもするんだけれど、これ、重要なことがあって、お金っていうのはここ(スクリーン)にもう出てるんだけれど、信用なんだよね。

じゃあ信用ってどうやって作ってるのかな? どうやってできてるかな? って。
みんなも信用してる人たちっていっぱいいると思うんだけど。僕たちはお客様からお金をいただいている。お金って、信用なんだけど、その信用ってそもそも何だろう? 目には見えない。
信用とは?
利一
お金って目に見えるもの。
でも、ものじゃないんだよね、信用って。
でもそれを積み上げたら、いつしかそれがお金に変わっているのね。
お店って、どうやったら選ばれるか? 美味しいものがあるから選ばれるのか? いいサービスがあるから選ばれるのか?
いろんな要素があるんだけど、いちばん最初にお店を選ぶっていうのは、信用なんだよね。
食べたことないし、会ったこともない人の料理を食べるんだよね。それって、勇気がいるじゃない。
それを作ってるのは信用。
「ごくりっ」っていうお店がその信用を積み上げてきたから、「ごくりっ」が次に出した「ブッフルージュ」っていうお店は信用ができる。「きっと間違いなく安心してご飯が食べられるね」って、お客さんは来るんだよね。
こういう信用を積み重ねていくとお金に変わる。
なので、みんながいちばん最初にやらなきゃいけないのは信用への努力をすること。で、信用を得るためには積み上げていくしかない。
突然信用されるっていうことはあんまりないのね。
そしてその信用は仕事の中からしか生まれてこない。
その信用を積み重ねていくっていうことが、働くっていうことなんだよね。

人の思いを訊く
利一
わかりやすい例として、美有なんだけど、うちはまかないっていうのがあるよね?
僕がごはんを食べたい、まかないを食べたいなと思って、「美有、作って」って言ったとして、美有はどんな献立にする?
美有
えっとー、わたしはまず、ご飯がいいか、麺がいいか、何がいいかの情報を聞くようにします。
利一
あっ、じゃあやって。
美有
今日はご飯か麺かどちらがいいですか?
利一
ご飯がいいな。

美有
ご飯でご用意させていただきます。
あとは、さっぱりしたものがいいか、こってりしたものがいいのか、けっこうお腹が空いているのか、空いていないのか? 聞けることは聞くようにします。
そのなかで自分なりにいろいろ考えた上で、自分が練習したいものだったりを純さんに相談して、作らせてもらったりしてます。
利一
打ち合わせをしてないんだけど100点の答えでした。さすがだなって。
これはね、まず美有に僕が振ったのは、「たぶん美有はこうやって喋るだろうな」っていう信用からくるんだよね。
で、100点の答えが返ってきた。
それは何かっていうと、僕の好みを訊くっていうことなんだよね。
やっぱり料理をするときに必ず好みを確認したほうがいいんだよね。
これは全部そう。
どんなものが飲みたいのか? どんなものが食べたいのか?
情報を掴んでいくと。そうやって訊いてくれるから相手は信用するんだよね。
どう? なにも聞いてくれない人のことを信用するかな? 難しいよね。
すごく訊いてくれるから「僕のこと知りたいんだな。こんなに大事にしてくれてるんだな。任せられるな」と。
だからすごく人の思いを訊くということを大事にしてほしいっていうこと。

信用はコミュニケーションから生まれる
利一
コミュニケーションの一番最初の話に戻るんだけど、大事なことは訊く。
訊くっていうのは、単に音として捉えるんではなくて、心に沿うかどうか。
これができるようになると、冒頭にあったミユハとシオンが目を合わせただけで笑ってて、僕にはそれが店長のことで笑ってるなっていうこともわかる。これがコミュニケーション。
ここまで繋がっていくと、自然とお金っていうのはついてくるし、お金を得ると豊かになっていく。
ただ豊かさってお金だけじゃないんだよ。
なぜかっていうと、信用とお金は一致しているから。
だから、みんなが信用を築いているんであるとしたら、今、目の前にお金がなかったとしても大丈夫。食べていけるし、この先の将来を描いていくときに一番重要なのは信用だよ、と。
信用さえあれば仕事に困ることもないし、食べることに困ることも多分ない。住むところに困ることもない。
信用があれば、「いいよ、泊まっても」「いいよ、食べていきな」。こういうふうになってくる。
なので、今みんながやらなきゃいけないことは、まず「働くっていうことは信用を得ること」だと、あらためて認識してほしいな。
そして「その信用っていうのはコミュニケーションから生まれてくる」っていうところで、僕からの話は終わりなんですけど、よろしいでしょうか?
麻衣
はい。どうもありがとうございました。
これでおしまいです。
(会場、拍手)
みなさん、ありがとうございました。
今日はみなさんが喋っていることを聞いて、本当に胸がいっぱいというか、感動してしまいました(笑)。
ありがとうございます。
これで野口麻衣による「ごはんクリエイト全体研修」のお話はおしまいです。
サービスという仕事の切り口から浮き上がるコミュニケーションの大切さ。飲食の仕事に携わる人たちに限らず、みなさんにとって、社会で生きることについての何かのヒントになってくれたら嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました。

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